尿が近い、尿の回数が多いという症状を頻尿といいます。一般的には、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。
しかし、1日の排尿回数は人によって様々ですので、一概に1日に何回以上の排尿回数が異常とはいえず、8回以下の排尿回数でも、自身で排尿回数が多いと感じる場合には頻尿といえます。
尿失禁とは自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことです。実際に悩んでおられる方は実は大変に多いのですが、恥ずかしいので我慢している方がほとんどです。特に成人女性では約25%、つまり4人に1人は尿漏れの経験者です。
重い荷物を持ち上げた時、走ったりジャンプをした時、咳やくしゃみをした時など、お腹に力が入った時に尿が漏れてしまうのが腹圧性尿失禁。急に尿がしたくなり、我慢できずに漏れてしまうのが切迫性尿失禁。自分で尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ漏れ出てしまうのが溢流性尿失禁。などがあります。
残尿感とは、おしっこをした後も、「尿が出きっていない感じ」、「尿が残っている感じ」があるという症状です。実際に尿が残っていることもありますし、尿が残っていないのに残尿感を感じることもあります。
排尿時に痛みを起こす最も一般的な病気は急性膀胱炎です。急性膀胱炎は、女性に多く、頻尿、血尿、排尿時の痛みが特徴的な症状です。尿道から細菌が膀胱へ侵入することによって起こり、尿検査により炎症細胞(白血球)や細菌が認められますが、抗生剤治療あるいは無治療でも数日以内に完治することがほとんどです。高熱や倦怠感などの全身症状、背部痛などを伴う場合には腎盂腎炎を併発している可能性があります。