男の子・女の子
血液が腎臓でろ過されて尿がつくられ、腎盂から尿管を通って膀胱にたまり、尿道を通って排出されます。こうした尿の通り道が尿路です。膀胱にたまった尿が逆流して尿管や腎臓に送り出されてしまうのが膀胱尿管逆流症です。感染の可能性が高くなるため、繰り返し尿路感染症を起こして腎盂炎や水腎症、腎機能低下による腎不全を発症するリスクが高くなってしまいます。尿路感染症になると、高熱、背中・わき腹の痛みを起こします。
また、下痢や嘔吐を起こすことや、頻尿・排尿痛を起こすこともあります。
主な症状は、尿漏れや排尿困難などです。膀胱には尿をためて漏らさない機能と排尿時には勢いよく排出する機能がありますが、こうした機能に問題が起こって発症します。腎機能にダメージが及ばないよう、早期の受診が不可欠です。
昼間のお漏らし、尿意が起こるとトイレまで我慢できない、尿漏れといった排尿障害を起こします。尿路感染症リスクが高いため、腎機能を守るためにも早めの治療が重要です。二分脊椎や尿道の形態が狭い後部尿道弁によって排尿コントロールがうまくできないケースなども考えられるため、膀胱や尿道の神経・形態・機能に問題がないかを調べることも重要です。
ただし夜間のおねしょで他に排尿障害の症状がない場合、6歳までの治療は必要ないとされています。ご心配でしたら、ご相談ください。
一般的に、おねしょがあっても成長とともに頻度が減少し、ほとんどの場合は5~6歳でかなり少なくなります。夜尿症は、6歳を過ぎておねしょがある場合を指します。原因としては、夜間尿量が多い夜間多尿タイプ、尿をためる膀胱の機能が未発達な排尿未熟タイプがあって、さらにこの2タイプの混合タイプという3タイプに分けられます。
夜間多尿タイプ
夜間尿量が多く、おねしょの量が多い傾向があります。抗利尿ホルモンの分泌不足や水分摂取量が多い、塩分の過剰摂取、ストレスなどによって起こっています。
排尿未熟タイプ
おしっこをためる能力やおしっこを我慢する能力が未発達で生じます。こうしたことから、昼間のお漏らしや頻尿をともなうケースも多くなっています。
混合タイプ
夜間多尿タイプと排尿未熟タイプの両方の原因があります。