前立腺がん・膀胱がんなど|北九州市八幡西区黒崎の泌尿器科【はらの泌尿器ケアクリニック】

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前立腺がん・膀胱がんなど

前立腺がん・膀胱がんなど|北九州市八幡西区黒崎の泌尿器科【はらの泌尿器ケアクリニック】

前立腺がん

前立腺がんとは

前立腺がん

前立腺がんは、前立腺の細胞が正常な細胞増殖機能を失い、無秩序に自己増殖することにより発生します。
早期に発見すれば治癒することが可能です。近くのリンパ節や骨に転移することが多いです。

なりやすい人

前立腺がんになりやすい人は次のような方が挙げられます。

  • 50歳以上
  • ご家族に前立腺がんの方がいる
  • 欧米型の食生活を送っている

受診のタイミング

50歳を過ぎたら年に1度はPSA検査を受けましょう。
また、ご家族に前立腺がんの方がいる場合は、前立腺がんになりやすいといわれていますので、40歳を過ぎたらPSA検査を受けるようにしてください。

検査/診断方法

主な検査はPSA検査、直腸診です。これらの検査で前立腺がんが疑われる場合には、エコー、MRI、前立腺生検などを行います。

PSA検査

PSA検査は前立腺がんを早期発見するための最も有用な検査です。がんや炎症により前立腺組織が壊れると、PSAが血液中に漏れ出し、増加します。そのため、血液検査でPSA値を調べることによって前立腺がんの可能性を調べます。

エコー

経腹エコーは、超音波を下腹部にあてて、前立腺の大きさや形を調べる検査です。

前立腺MRI

MRIにて、前立腺内にがんを疑う所見がないか、前立腺周囲にがんが広がっていないかを確認いたします。

前立腺生検

自覚症状、PSA値、直腸診、経直腸エコーなどから前立腺がんの疑いがある場合、最終的な診断のために前立腺生検を行います。
前立腺生検では、超音波による画像で前立腺の状態をみながら、細い針で前立腺を刺して組織を採取します。初回の生検では10~14カ所の組織採取を行います。
前立腺生検でがんが発見されなかった場合にも、PSA検査を継続しPSA値が上昇する場合には再生検が必要になることがあります。
前立腺生検の合併症には、出血、感染、排尿困難などがあります。頻度の高いものは血尿、血便、精液に血が混じる血精液です。重篤な感染症はまれですが、生検のあとに発熱などがある場合には医師に報告することが必要です。

治療

治療法は、標準治療に基づいて、身体の状態や年齢、患者様の希望なども含め検討し、医師とともに決めていきます。

前立腺がんの主な治療法は、監視療法、手術(外科治療)、放射線治療、内分泌療法(ホルモン療法)、化学療法です。複数の治療法が選択可能な場合があります。PSA値、腫瘍の悪性度(グリーソンスコア)、リスク分類、年齢、期待余命(これから先、どのくらい生きることができるかという見通し)、患者様の治療に対する考え方などを基に治療法を選択していきます。

監視療法、組織内照射療法は、低リスク群では選択が可能です。手術や放射線治療は低リスク・中間リスク・高リスク群のいずれでも選択可能です。高リスク群に対して放射線治療を実施する場合には長期間の内分泌療法を併用することが推奨されています。

近くの臓器に及んだがんは、放射線治療、内分泌療法などを行います。手術を行うこともあります。
転移があるがんは内分泌療法や化学療法などを行います。

監視療法

監視療法とは、前立腺生検で見つかったがんがおとなしく、治療を開始しなくても余命に影響がないと判断される場合に経過観察を行いながら過剰な治療を防ぐ方法です。
監視療法では、3~6ヶ月ごとの直腸診とPSA検査、および1~3年ごとの前立腺生検を行い、病状悪化の兆しがみられた時点で、治療の開始を検討します。手術などの治療に伴う患者様の苦痛や生活の質の低下を防ぐためにも、監視療法は広く普及しており、重要視されています。

手術(外科治療)

手術では、前立腺と精のうを摘出し、その後、膀胱と尿道をつなぐ前立腺全摘除術を行います。手術の際に前立腺の周囲のリンパ節も取り除くこともあります(リンパ節郭清)。手術はがんが前立腺内にとどまっており、期待余命が10年以上と判断される場合に行うことが最も推奨されていますが、前立腺の被膜を越えて広がっている場合でも対象となります。手術の方法は、ロボット支援手術で、JCHO九州病院の開放病床を利用して手術を行います。入院期間は10日前後です。

ロボット手術(ロボット支援前立腺全摘除術)

ロボット手術は、下腹部に小さな穴を数カ所開けて、精密なカメラや鉗子かんしを持つ手術用ロボットを遠隔操作して行う方法です。微細な手の震えが制御され、拡大画面を見ながら精密な手術ができます。

放射線治療

放射線治療は、高エネルギーのX線や電子線を照射してがん細胞を傷害し、がんを小さくする療法です。
外照射療法と、組織内照射療法があります。いろいろな方法があり、治療期間や副作用のあらわれかたなどに特徴があります。

薬物療法

内分泌療法(ホルモン療法)

前立腺がんには、精巣や副腎から分泌されるアンドロゲンという男性ホルモンの刺激で病気が進行する性質があります。内分泌療法は、アンドロゲンの分泌や働きを妨げる薬によって前立腺がんの勢いを抑える治療です。
内分泌療法は手術や放射線治療を行うことが難しい場合や、放射線治療の前あるいは後、がんがほかの臓器に転移した場合などに行われます。

膀胱がん

膀胱がんとは

膀胱がんは、膀胱にできるがんの総称です。
尿路上皮がんは、がんが膀胱の壁にどのくらい深くまで及んでいるか(深達度)によって、筋層非浸潤性がんと筋層浸潤性がんに分類されます。
膀胱がんは、リンパ節、肺、肝臓、骨などに転移することがあります。

よく見られる症状

「膀胱がん」によく見られる症状として次のものが挙げられます。

  • 痛みを伴わない血尿
  • 頻尿

受診のタイミング

  • 上記、症状出現時
  • 貧血、痛み、腎障害などの「がんの直接的な浸潤や血尿の閉そくによる尿路通過障害」
  • 転移による症状

これらの症状が出る前に診察をし、治療を進めるために早めに受診をしてください。

検査/診断方法

膀胱がんの検査では、まず尿検査を行い、尿の中に血液やがん細胞が含まれているかどうかを確認します。
さらに、超音波検査や膀胱鏡検査を行い、がんであることがわかった場合には、転移の有無や膀胱内のがんの深さや広がりを確認するため、CT検査やMRI検査などの画像検査を行うこともあります。
膀胱がんの確定診断のためには、治療を兼ねたTURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)を行います。

尿検査

尿に血液やがん細胞が含まれているかどうかを確認する検査です(尿潜血検査、尿細胞診)。
腫瘍マーカーとは、がんの種類によって特徴的につくられる物質で、膀胱がんでは、NMP22やBTAを測定します。

超音波(エコー)検査

がんの位置や形、臓器の形や状態、周辺の臓器との関係などを確認するための検査です。
体の表面に超音波の出る超音波プローブをあて、体内の臓器からはね返ってくる超音波を画像として映し出します。検査での痛みはなく、その場で確認することができます。

膀胱鏡検査(内視鏡検査)

内視鏡を尿道から膀胱へ入れて、がんがあるかどうか、その場所、大きさ、数、形などを確認する検査です。膀胱がんの診断と治療方針の決定のために、必ず行う検査です。多くの場合、膀胱がんであるかどうかは、膀胱鏡検査によってわかります。当院では痛みの少ない軟性膀胱鏡を使用します。

治療

膀胱がんの治療では、まず始めに診断と治療を兼ねてTURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)を行い、その後の治療法を検討していきます。
治療法には、このほかに、薬物を膀胱内に注入する膀胱内注入療法や、膀胱全摘除術、薬物療法などがあります。

内視鏡治療:TURBT
(経尿道的膀胱腫瘍切除術)

尿道から膀胱内に内視鏡を挿入し、がんを電気メスで切除する治療法で、検査も兼ねて行います。JCHO九州病院の開放病床を利用して手術を行います。

膀胱内注入療法

膀胱内注入療法は、TURBTの後に、筋層非浸潤性膀胱がんの再発や進展を予防する目的で、細胞障害性抗がん薬やBCG(ウシ型弱毒結核菌)を膀胱内に注入する治療法です。注入は尿道からカテーテルを通して行います。通院治療になります。

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